まるで、2人だけがこの世界にいるような… そんな錯覚を感じてしまう程 あたしは、蓮の瞳に吸い込まれるように蓮の瞳だけを見つめていた。 そして… 「あのさぁ…」 蓮の、少し薄くて形のいい唇が動いて、何かを口にしようとした時 「美月?」 突然、後ろから名前を呼ばれて振り返ると 「お母さん…!?」 お母さんが、沢山詰まったエコバックからフランスパンを覗かせながらキョトンとした顔であたし達を見ていた。