雅先輩の言葉に「はい」と応える蓮に雅先輩は
「蓮くんは、本気で美月ちゃんの事が好きなの?」
まるで、蓮の気持ちを確かめるように静かな声で言った。
蓮は、一歩前に出ると、真っ直ぐに雅先輩を見つめて
「はい。本気です」
と、ハッキリと答えた。
蓮の言葉に、涙がまた一粒頬をつたった。
雅先輩は、フッと少しだけ悲しげに笑ったかと思うとニカッと、いつもの優しい笑顔を見せた。
「その言葉、忘れるなよ」
そう言うと、雅先輩は背を向けて歩き出した。
「先輩!あの…」
声をかけても、先輩になんて言っていいのか分からなくて、ただ見つめることしかできないでいたら
「またね、美月ちゃん」
背を向けたまま、そう言うと右手をヒラヒラさせて去っていった。
その姿を、何も言えないまま見送っていたあたしの手を蓮がギュッと握りしめた。
窓から見えた空には一番星が小さく輝いていた。

