【蓮side】
部活を終えて制服に着替えた俺は、汗臭い部室の窓を開けて
まだ少し肌寒い5月の風を頬に感じながら
空が濃いオレンジ色から暗闇へと変わる景色をボーと眺めていた。
「おぉーい。なにセンチメンタルな顔してんだよ?」
不意にそんな言葉が聞こえてきて、声が聞こえてきた方向に視線を移すと
隆が俺の顔をジーと見ていた。
「なにがセンチメンタルだよ?」
俺がいつそんな顔してたんだ?
「またまた。強がっちゃって。不安なクセに」
両手を胸のところまで上げて、お前は素直じゃないんだからと呆れた表情で近寄ってくる隆。
「なんだよ?」
いったい何が言いたいんだよ?

