あたしは、その光景を横目で見ながら
蓮の斜め後ろの窓際の一番後ろの席にバックを置いて椅子に座った。
きょうから高2かぁ。
蓮と知り合って3年目の春風が窓から吹き込み、やっと腰まで伸びた、あたしの髪を緩やかに揺らした。
やっとここまで伸びた髪。
あたしが髪を伸ばした理由は1つ。
「ねぇ、蓮くん。蓮くんは、どういう女の子がタイプなの?」
相変わらず女の子達に囲まれて質問攻めにあっている蓮。
蓮の答えは
「髪が長い子」
ヤッパリ。聞かなくても、あたしには分かってたよ。
だって、蓮が髪が長い女の子が好きって知った時から
ずっとショートだった髪を伸ばし始めたんだから。

