「じゃあ、いってくるね」
肩にかけた大きなバックには、プレゼントとケーキが入った箱と、一緒に食べようと作ったお弁当。
大事に抱えて家を出た。
このプレゼントを、蓮が本当に気に入ってくれるかは分からない。けど、ニコッて笑ってくれたら、それであたしはそれで充分だよ。
待ち合わせは、近くの公園。
服も、蓮に可愛いって想われるように何日も前から考えて決めた服。
睫もクルンと長く見えるようにして、唇もちょっと艶っぽく見えるリップをつけてみた。
蓮…どんな顔するかな?気に入ってくれるかな?
蓮に早く会いたくて、バックをなるべく揺らさないように小走りで見上げた空には、モクモクと入道雲が浮いていた。

