「由香里ぃ…留美ぃ…」
2人が、あたしを元気づけようとしてくれる気持ちが嬉しくて、今にも泣きそうだよ。
「美月。分かるよね?一番大切なことはなにか」
由香里のまっすぐな瞳に、うんと頷いた。
「あたし。今から蓮に会ってくる。会って、ちゃんとあたしの気持ち話すよ」
「「うん。ガンバレ」」
声を合わせて笑ってくれる2人にじゃあねと言って席を立った。
後ろから蓮は多分家にいるよと叫ぶ由香里の声が聞こえてきて、ありがとうと振り向いて両手で大きく2人にバイバイした。
ちゃんと…ちゃんと蓮にあたしの気持ちを伝えるんだ。
あたしの一番大切な想いを蓮に伝えるんだ。
その気持ちを胸に抱いて蓮の元へ走り出した。

