──────ハァ…ハァ…ハァ…息を切らしながら試合会場に急いだ。 汗ばんだ手のひらに握りしめたケータイの小さな液晶画面には10:35の文字。 10時過ぎに由香里から早くおいでよと電話があった。 『なにしてるの?もう試合始まったよ!』 「ごめん。ちょっと準備に時間かかっちゃって…」 氷で冷やしたタオルで腫れた瞼を交互に冷やしながら言った。 『とにかく、早くおいでよ。待ってるから』 そう言って切れた電話…なんだろう?イヤな予感がした。