「だから、話しかけるのやめたんだ」 「里穂…」 「本当はね、会いにくるつもりもなかったんだけど…」 「うん…」 「あたし、来週海外に行くんだ」 想いもしなかった言葉に再び言葉を失った。 「お父さんの転勤でね。二年以上はいると思う…」 「そうなんだ…」 「うん…。実を言うと、あの時も急に転勤が決まって去年、こっちに引っ越してきたんだ」 そっかぁ。そうだったんだ…。だから突然いなくなったんだ…。