「聞いてる?蓮」
「えっ?あっ…」
今、なんて言った?
「もう一度言うよ。彼女と別れてあたしと「できない」」
「えっ…?」
深く深呼吸してハッキリと里穂の瞳を見て言った。
「できない。それだけは…できない」
無理だ。美月と別れるなんて俺にはできない。
「里穂には悪いことをしたと思ってる。だから俺にできることならなんでもする」
「じゃあ」
「できないよ」
「えっ…?」
「それ以外だったらなんでもする。けど…美月と別れることだけはできない」
できないんだよ…。
俯いて握り拳を手のひらに爪の跡が残るぐらい握りしめた。

