【蓮side】
「場所、移動しよう」
小さくなっていく美月の後ろ姿を胸の痛みを感じながら見送る俺に里穂が声をかけた。
「あ、あぁ…」
重たい足取りで里穂の後ろを付いて歩く。
歩きながら思い浮かぶのは美月の悲しみをこらえた今にも泣きそうな瞳。
きっと今頃どこかで泣いてるかもしれない。
早く美月のそばにいきたい。
早く…美月を安心させたい…。
そのことばかりを考えながら歩いていると学校から少し離れた場所にある小さな川にたどり着いた。
突然、目の前を歩いていた里穂が突然ピタリと立ち止まり振り返ると
「ずっと…会いたかったんだ」
頬を赤く染めた里穂が川の流れに流されそうな小さな声で、だけどハッキリと俺の瞳を真っ直ぐ見つめて言った。

