【蓮side】
「あっつぅ…」
7月の日差しは思っていたよりも暑くてテニスコートで練習している俺達を容赦なく照りつける太陽の眩しさに思わずクラリとしてしまう放課後。
金網の向こう側に応援してくれる美月の姿を見つけて気合いを入れ直した。
「隆!!いくぞ!!」
インターハイ地区予選を順調に勝ち進んできた俺達は、明日全国への出場を賭けた決勝を控えていた。
三年生にとっては最後の全国へのチャンス。
しかも3年前全国へのチャンスを逃して以来やっと訪れたこの大切な大チャンスに、否応無しに緊張と期待とやる気がみなぎっていた。