「なんか、誰もいないねぇ」 「そうだなぁ…」 夕暮れ時だからなのか公園には俺達以外には誰もいなくて、余計に緊張して何も話せない。 どうする?このままじゃ何も話せないまま、すぐに夜が来ちまう。 「とりあえず…ブランコにでも乗るか?」 少し寂れたブランコ。2人並んで腰を下ろした。 キィキィと揺れる度に鳴る音だけが静かな公園に響いてる。 隣には、俯き足を地に付けたままブランコを揺らす美月。 何か話さなきゃ…いつもなら普通に話せるはずなのに…きょうはヤッパリおかしいよ。