「強がってねぇで、早く告白しちゃえば?彼女がいるって幸せだぞぅ」
「あっ、そう。よかったな」
それだけ言ってラケットを手に持ち、部室を出ようとした。
これ以上、自慢ばっかされてたまるか。
「ちょっと、待てって。お前、なんで美月ちゃんに告らねぇんだよ?
もしかして、まだあの子の事を引きずってるのか?」
隆の言葉に、部室のドアノブにかけた手が止まった。
「ヤッパ、そうなんだろう?いい加減気にするのやめたらどうだ?
あれは、お前のせいじゃないんだからさ」
「別に…そんなんじゃねぇよ…」
俺の言葉に「なんだよそれぇ!?ハッキリしねぇな!」と苛立つ隆を置いて部室を出た。

