放課後。あたしは1人教室で帰り支度を始めた。
留美達とは、あの日以来一緒に帰ってない。
留美の話によれば、雅先輩も一緒に帰らなくなったみたい。
きっと、雅先輩が気を使ってくれたんだろう。
どこまでも優しい人なんだね。
そんな人を傷つけてしまった事は、今でも胸の奥がチクチクと痛い。
「だからさ、一緒に帰ろう」
そう言ってくれたけど
「ごめん。あたし、蓮がテニスしてるの見てたいんだ」
そう言って断った。
留美だって、流星先輩と本当は2人っきりで帰りたいはずだもん。
「流星先輩と2人で仲良く帰っちゃって♪」
笑顔で背中をポンと押したら
「…美月、あのね」
留美が少しだけで元気がない顔であたしを見た。

