「あー…でも」


そう言って担任はあごのあたりを触り、


「ありきたりの感想じゃ合格にさせてやらねーよ?
なんてったって、俺は。
おまえと伝説のプリンを食べた“運命の人”らしいからな?」


…と自分自身を指さした。


「え―――っ!?
先生っ…
やっぱりあの伝説知ってたの?
あの伝説知ってて…食べたの?」


ばばば…っと先生に向き合って、スーツの襟を引っ張るあたしを可笑しそうに見つめ、


「んー…?」


あたしを焦らして…


「それはどーかな?」


そんないじめっ子みたいな顔をして。


「でも、それは。
これからゆっくりと教えてやるよ?」


ふわりと優雅に微笑むなんて。


汐里プリン効果絶大。
伝説をナメるべからずってことじゃないですか?


おまけに―――