どれだけおろおろしても、ケータイの電源が入ることはなく――


あたし
迷子?
遭難?


泣き崩れる両親の顔がポンと浮かんだ。


「え―?
冗談でしょ―!?

あたしこのままここで朽ち果ててしまうの――?
そんなの嫌―っ!!

あたしまだ15なのに―っ!!

あたしまだ恋だってちゃんと経験してないのに―っ!!

彼氏だって…
キスだって…

まだ経験したことないのに―――っ!!

わ―んっ!!
やだ―っ!!

神様―――っ!!」


両手を振り回し、両足をバタバタさせて、ありったけの大声で叫んだとき―――