牛達はひとの為に養われひとに喰われる。 それが家畜として生きる命の幸せだと、いつか幼くして死んだ子牛を前にして親父が幼い俺に言った。 エゴだと言われれば、それは勿論エゴなのだ。 だから食べる時は手を合わせて感謝して、残さず食べる。 食べ物は命だ。 粗末にしてはならない。 きれいごとを言うつもりは一つもない。 ただ思うのは、畜産とは、命と正面から向き合う仕事だということ。