「まぁ、妖怪達からしたら味方か敵かわかんねぇもんな。」
「そーいうこと。」
颯悸のセリフにヨウくんが頷いた。
「まぁあたし達は、ちょっと力が使えるだけで他は普通の人間と変わらないから。」
「それに、俺達も人間のが好きだしな。」
そう言った双子。
「……なぁ、どう思う?」
「どうって………」
今度は颯悸があたしの服を引っ張って、尋ねてきた。
どうもなにも…
半妖ってのは本当なんだろうけど…
「で、あんたら2人に頼みたいことがあるんだ。」
こそこそと話していたあたし達にヨウくんが話し始めた。
「…なんだよ。」
低い声の颯悸。
なんか……
今日は一段と機嫌悪いなぁ……
「俺らの護衛をしてくれ。」
「「…はっ?」」
見事にすっとんきょうな声が重なった。
ごっ、護衛!!!???
「このままだったら、おちおち外も歩けねぇし。
そのためにわざわざ、めんどくせぇ学校なんかに来たんだぜ。」
「クラスもそれぞれ一緒でしょ?
これからよろしくね2人とも。」
ニコッと笑って話すスイちゃん。
「「…………………」」
颯悸もあたしも言葉が出ない。
………これからの事を考えると。
だって…更に妖怪やら霊やらがやって来て、忙しくなる訳でしょ!?
「どーすんだ?お前ら。」
他人事の様に話す風哉くん。


