『…………とき…』




…ん…………?





誰…………?





『……鴇葉……………』





そこに立ってるのは……誰…?





『ねぇ、あなたは………』








…ばんッ!!!!!!!





「…いって………!!」




「起きろっつーのアホッッ!!!!!」




目の前には、怒り顔の煉斗。



「なによ…あんた…」



どうやらあたしは、こいつに頭をしばき起こされたらしい。





今の…………夢か。






痛む頭をさすりながらゆっくりと起き上がる。




「てめぇの目覚ましがうるせぇんだよ!!!!
なんで俺が起こされなきゃなんねぇんだ!!!
とっとと起きろこのバカ!!!」




嵐のように怒鳴り散らす、でっかい声に耳が痛い。




「うるさいなぁ。
もっと起こし方ってもんがあるでしょ!!
優しくしなさいよ!!」




「はっ!!
お前にくれてやる優しさなんか生まれつき持ってねぇよ。」




「はあぁぁぁん!!!???」





あたしの叫び声は、煉斗のドアを閉める音に消された。