「よぉ。」





用意が終わって家を出ると、ちょうど颯悸がこちらに歩いてきていた。






「自分から出てくるなんで、珍しいこともあんのね。」





「それは誉めてんのか?
バカにしてんのか?」





「呆れてんのよ。バカ。」






「やっぱバカにしてんじゃねぇか…」




はぁとため息をつく颯悸と、あたしは並んで歩き出した。






「…で?いったい坂上神社で
何があったの?」





「なんだよ。聞いてねぇのか?」





「うん。全く。」





行けってことしか、言われてないし。