もっとさぁ…
マシな言い訳、無かったの…?




腹痛って…普通じゃん。





そう言いそうになったのを我慢して、心の中で呟いた。






「アイツの課題なんて…
解ける訳ねぇ…」




あたしの隣では、うなだれ呟く颯悸。





颯悸は基本バカで勉強できないんだけど、中でも一番苦手なのが数学。



風哉くんの担当は…………数学。





これは…終わらないだろうな。






「…鴇葉さん?
もちろん手伝って…」




「い・や。」





笑顔で話してくる颯悸に対して、そっぽを向く。





「はぁ!!!???なんでだよ!!!」




「嫌なもんは嫌!!!
たまには自分でやってみなさい!!
いっつも手伝ってんだから!!」





「えーっっ!!!!???
無理だって絶対!!!
終わんねぇよ!!!」




「知らないっ!!!
自業自得でしょ!!!」




「おいっ!!!鴇葉!!!!」





颯悸をほっぽって、あたしは屋上を後にした。