それに比べて此処は、余り車の通りが少ない。

俺は、まっすぐ家路に向かう途中だった。「此処から行けば、多少は近道になる」


その時だった…。
俺は、太陽の光に反射してコンクリートの地面に何かがあるのを遠くで発見した。

「お金だったら、ラッキーだよな」
そんなことを、呟きながら光った場所へと近づいた…だが、それはお金じゃなかった。

「なんだこれ?」
鎖の付いたちょっと洒落たペンダント?
俺は拾って、中身を確認した。
見た目は、ロケットペンダントのように見えたからだ…。

「あ…時計か」
開いてから、ようやく理解した、それは懐中時計だ。

なんだ、時計かよ。呟いたが
でも何だか高そうな感じがして、売ったらどのくらいだろうな…と思いながら、自分のポケットへしまい込んだ。