職人の娘。

「本当にほまれが殴ったなら、今ここで土下座させるよ。違うなら今の内だよ。」


土下座!?


ちょっと待ってよお母さん…勘弁して!!


私は視線で訴えかけたけど、敢え無く玉砕だった。


上から私を見据えたお母さんの目は


「知らないなら、しなくていいだろうよ」


そう言っているようだった。


相手の母親は唖然としている。


そりゃそうだ。


謝罪の一言もないんだから。


しかも自分を踏み越えて、対-子供で話をつけようとしている。


普通の母親ならまず、驚いて無理はない。


「どうなんだよ」


蛇に睨まれた蛙


その一文がピッタリだ。


隣組の男子は何故か真っ青な顔をして、口を固く結んだまま。