「嫌いつーよりさ」 「うん…」 「昔から相手にされなかったし。あの人は家族よりも仕事、って感じだったし」 「仕事…」 「別に嫌いって訳じゃねぇよ。ただ…」 那津が何を言いたいのか、 あたしには分かった。 「もう良いよ」 もう分かった。