森はだいぶ深い所にまで歩いた。だが、いくら歩いても、森を抜けれない。俺達は迷ったようだ。

「今日はこの辺りで野宿にしようぜ」
「えっ、野宿!?でも、危険じゃないの?」

俺は疲れて野宿を提案したが、サリーが反対した。今は11時だ。獣が出そうな雰囲気が溢れ出ている。

「そうだな、今日はこの辺で、野宿だな」

(ふっ、やはりか…)

ウェイトが野宿にすると言った。皆からのウェイトへの信頼感は凄い。一言で皆を納得させた。

ガサガサ

(そろそろか…)

「おい、お前達、起きろ囲まれてるぞ」

えっ、囲まれてる?誰に?ウェイトは小声で言ったって事は相手には油断させた方がいいのか?

ガサッ!!

「来たぞ!獣は4匹だ。一人で一匹を相手しろ」

1対1だって!はっきり言って勝てないって。その時、獣は俺を襲ってきた。反射的に逃げた。ただ全力で逃げた。