バレンタインのキセキ。





反射的に前を向いたあたしは、体を強張らせた。


うん、なんという景色。


お空が近いわ〜♪
お天道様が近いわ〜♪



あれ〜?

なんかガクッてなったような?

なんでだろ?
直線に等しいレールと
アトラクションと
豆粒サイズの人がいっぱい
見えるよ?




えへへへ☆?












『きゃあぁああぁあぁあ!!』








多分、誰にも負けないくらいの叫び声だったと思う。笑








――――――――……



「ははっ…ぶはっ…っ…くくっ」


『…笑いすぎなんだけど』


「だってさ?お前、1人で…くくっ…、あんなでけぇ声出してっふは…叫んでっから、笑うしかねぇだろっ」




本当になんて失礼なんだ。
こいつめ、こいつめ!

もろ大爆笑してるし!



『無理矢理1番前にのせた竜が悪い。あたし被害者!竜加害者!大爆笑とかマジ失礼!』

ムキになるあたしに向かって竜は、


「わりぃ、わりぃ」



と、全く反省せずにまだ口元が緩んでいる。



「ふははっ…!マジ腹壊れる」