バレンタインのキセキ。





なんて、想像してみる。



少しでも、恋人にみられたいな…








「よし、最初はジェットコースター乗るぞ!」


『うん!』



竜な無邪気な笑顔で、ジェットコースターに向かう。






今日の竜、可愛いなあ。

なんていうか、子供っぽい。

はしゃいでて元気で真面目に可愛い!





あたしは心の中で、そう思いながら前を歩く竜を見ていると、いきなり、竜があたしの方を振り返ると、



「何ボーッとしてんだよ、早くいくぞ?」


グイッと本日2回目、強引に引っ張られる。




『え、あ…え!?』


「早くしねーと、他のもんのれなくなくなるから行くぞ!」


『う、うん!』






その強引さにまでキュンときたあたしは、かなりの重体。


うん、いろんな意味で。









「お荷物はこちらの棚においれください」



ジェットコースターのスタッフの人が乗る人達に、まるで紙に書いてある文章を読むみたいに呼び掛ける。


あたしは、お姉ちゃんにかしてもらったBVLGARIのバッグ、竜は黒にアルファベットがプリントされているウエストポーチ。