バレンタインのキセキ。





あたしは公園に着くと同時に、竜が来てるかよりも、時間の確認。←


9:54



微妙な数字だなあι

あと6分か…



とか思いながら、やっと竜を探し始めたあたし。







何回もキョロキョロと見回すけど、人一人すらいない。




悲しいもんだな、この公園。


なんて、地味に思いながらあたしは公園の噴水のふちの部分に腰を下ろし、一応持ってきた今日行く遊園地のパンフレットを見ていた。





5分たった頃、走ってくる音がどこからか聞こえて顔を上げると、



「真李奈っ、わりぃ、遅くなった」



あたしが待ってた人、竜がいた。




『……………』



ほら、言わないと。
大丈夫だって…


けど、ねぇ?
言えるわけないっすよ。






竜の私服姿見たらさ。





鼻血もんっすよ。
たおれそうっすよ。



なにこの
お兄系×不良の組み合わせ
的なのは。



黒い大きめのカーディガンに中には、龍がプリントされた白いTシャツ、黒の細身のダメージジーンズ、それにブーツっぽいハイカット。