バレンタインのキセキ。





話すべきなんだろう…。


考えた挙げ句、少し沈黙にして


『実は…、』


と口を開いた。





――――――……



「そっかぁ…」



「だからさっきボーッ
としてたわけね」



実咲の理解も、愛里菜がさっきの事を言ってるのも『うん…』の一言だけで流した。




と、そこに今はあまり会いたくないあの人が、あたしの方に歩み寄ってくるなり、いきなり頭を下げてきた。




「真李奈、その…ごめんな?いきなりあんな事してよ」




へ!?


いきなり!?


てか、皆が見てるよ!?





『りゅ、竜!!皆見てるから、場所移動しよ?』


小声で竜に伝える。


「は?…あ、おう」



そしてあたし達は裏庭の方に向かった。




―――――――………





「で、そのマジごめんな?」


あたしの顔色でも伺うようにして再び謝ってくる竜。



『もういいって!許す!』



「何様?」って聞かれてもおかしくない口調であたしは言った。


すると、竜は「ふっ」と軽く微笑み


「了解☆」


と、最高のスマイルを向けてきた。