バレンタインのキセキ。





『…………』



それから放課後まで放心状態並にボーッとしていたあたし。


そんなあたしに実咲と愛里菜が声をかけてくる。



「ま…真李奈ぁ?」


遠慮するようにしてあたしの
名前を口にする実咲。


「おーいっ!戻ってこーい!」


可愛い顔を覗かせながら
お気楽って感じで喋り
かけてくる愛里菜。




(………可愛いな、おい。←)



とか思いつつもボーッとし続けるあたしに、とどめのようにして頭突きが降ってくる。




『……いったぁ!!!!』


涙目になりながら意識を取り戻したあたし。


そして、頭突きをくらわせてきたのは実咲。



『痛い…(泣)』

と連呼しながらおでこを摩る。




「可哀相だったけど、全然意識戻ってきそうになかったからさぁ。ごめんて〜(泣)」



だからって頭突きは…ι


何ならビンタがよかったよ。←





「んで、どしたの?」


愛里菜がついでに

「頭突きドンマイ」

と言ってきた。



『う…ι』


それに対しあたしは小さく唸る。


話すべきなのか?