"はい、もしもし"
"・・・宏太先輩"
"松下か?どうした?"
"あの・・・あたしが指定する喫茶店に行ってもらえませんか?"
"は?なんでだよ"
"そこに壱吾がいます。壱吾を・・・迎えに行ってくれませんか?"
"それはお前の答えがNOだったって事か?"
"・・・はい"
"そうか・・・"
"先輩"
"ん?"
"あたしが言うのも変ですけど・・・壱吾をお願いします"
"・・・"
"あたし、壱吾には幸せになってもらいたいんです"
"・・・壱吾を幸せにするのは、お前じゃダメなのか?"
"・・・はい。あたしと壱吾はきっとまた同じことを繰り返します。
それにもう・・・あたしは壱吾を愛してない"
"・・・そうか。分かった"
"お願いします"
"なぁ、松下"
"はい"
"なんで宏太の幸せをそんなに願うんだ?"
"1度・・・世界で1番愛した男ですから"
"・・・分かった。喫茶店の名前教えろ"
"分かりました"
七海が店から出て、宏太先輩とこんな電話での会話をしていたなんて教えてもらったのは
4年後の宏太先輩が海外へ移動する前日のことだった。

