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「お母さん、抱いてあげて?」
さっきまで25になっても子供だと思っていたのに、子供を産んだ娘の夏歩が今はもう母親の顔になっていた。
「まぁ・・・可愛らしい。男の子だったんだね」
はじめまして。
あなたのおばあちゃんですよ。
「うん。3000gの元気な男の子だったわ」
「元気が1番でなによりよ」
「・・・お母さん、この子に名前を付けてあげてくれないかな?」
「え?正則くんは、どうしたの?」
「正則は《自分よりもお義母さんが付けた方がとても良い名前を付けてもらいそうだから、むしろお義母さんに頼みたい》だって」
「・・・まぁ。そんなこと言ってもらえるような凄い人じゃないんだけど」
「お母さん、あたしからもお願い」
「そうだね・・・宏一は?」
「宏一?」
「うん。お父さんの"宏太"から"宏"をとって宏一。
お父さんの様に最後まで愛しい人を守れるような人になってほしい・・・そう思って、"宏一"。ダメ?」
「そっか・・・お父さんの"宏"をとって"宏一"か・・・。良い。
お母さん、凄くいいよ!
きっと正則も賛成するよ!」
夏歩は何度も"あんたは宏一よ!"と笑って今、宏一と名付けられた赤ん坊に言っていた。

