「おめでとう」
「幸せになれよ」
「愛子、とってもキレイだよ―」
今日はあたしが逃げたかった日・・・―――――
あたしが現実と受け止めたくなかった日・・・・―――――
宏太の結婚式だ。
幸せそうに笑う宏太と愛子さんをみんなが笑って祝福する中、
あたしはずっと宏太を見つめていた。
宏太があんな表情するなんて・・・見たことなかったよ。
宏太はあたしが見たことない笑顔で笑っていた。
「サクちゃん」
晴子が後ろからあたしを呼んだ。
「どうしたの?」
「・・・」
晴子・・・?
なにも話さない晴子を不信に思い振り返ると、晴子は体を震わしながら泣いていた。
「晴子どうしたの?」
なにかあったの?
「だって・・・サクちゃんが・・宏太を見て・・笑うんだもん」
「え・・・?」
どういうこと?
「宏太が結婚するから・・・辛いはずなのに・・・サクちゃんが・・幸せそうに笑うから」
晴子はあたしのために泣いたんだ。

