『でも絵、超ヘタクソだけど』
お世辞にもうまく書かれてるとは言えない絵。
でも…
笑っている二人が、そこにはちゃんと描かれいて。
あたしは…なんだかとっても嬉しい気分になった。
『絵日記、明日には後ろに飾ってるらしいよ』
帰り道、遥がそう言ってあたしに笑顔で微笑む。
そっか…
絵日記…飾られるんだっけ…。
なんかふと嫌な予感がした。
あたしと圭の似たような絵日記。
あれを見たら、また変な嫉妬をされるかもしれない。
でも…
そんな周りからの嫉妬さえ、どうでもいいと思えたぐらい、その時のあたしは幸せな気分だった。
同じ絵日記。
同じ…思い出。
二人だけの…夏の思い出だ。



