『あ、そーだ。今日花火しようぜ』
『えっ?』
『ばぁちゃんがいっぱい送ってきてくれたんだけどさ。全部手持ち系だから家の前でも出来るだろ?』
『あぁ、うん』
『決まりなっ』
圭はそう言うと、また必死で宿題を写しはじめた。
えっ?
あ…でも…
『今日あゆ姉も慎太郎もいないよ?』
『そうなの?』
『昨日二人ともお墓参りとか旅行でいないって言ってたじゃん』
『全然聞いてねーし』
あんたが聞いてなかっただけじゃん。
『まぁいいじゃん。二人でやれば』
圭は当たり前のようにそう言うと、あたしをジッと見つめていた。