『全然やってないじゃん!』
『お前だって毎年こんなだったじゃん!やってる方がおかしいんだって』
『にしてもやってなさすぎ。普通1ページくらいやってるでしょ』
翌日―――。
勉強道具と夏休みの宿題を手にしたあたしは、圭の家に着いてすぐ、そんな言葉を口にしていた。
圭は、夏休みの課題とか、宿題とか、工作とか。
そういうのを一つもやってなくて。
むしろ一切手をつけていないくらい、ピカピカの真っさらな宿題がたくさん並べられていた。
『見せないからね』
『なんでだよ!ケチ!』
『ケチで結構ですよーだ』
『………うそ、ごめん。頼むから見せて!一生のお願い!』
小さい頃から…
圭は…
こうやってあたしに
『一生のお願い』を繰り返してきてたっけ。