『うんっ、可愛い!』




ちょうどそんな頃、あたし達が通う地元の隣の小学校で盆踊りのお祭りがあるからと、お母さんに浴衣を着せられてお祭りに連れ出された。





『静!』




着いたばかりのあたしに、同じように浴衣を着たあゆ姉が久しぶりに駆け寄ってきた。





『しず姉〜』


『こっちこっち!』





そして…




慎や圭も…おじさんやおばさん達と一緒にお祭り連れてこられていたようだった。







『浴衣可愛いじゃん』





夏休みに入ってから…家の前で時々すれ違うことはあったけど。



言葉を交わすこともなかったあたし達。






そんな圭が…


いきなりあたしにそんなことを言ってきた。






『あ…りがと』





だからなんかぎこちなくて。



すごく…熱くなっていったんだ。