『わざわざありがとな』




玄関からそう言って出てきた圭に、また少しドキドキしていく。






『熱は?下がった?』


『うん、かなり下がったよ。全然大丈夫』


『そっか』


『何?もしかして心配してた!?』





圭がそう言ってからかうように笑う。





『心配なんてしてないし!だいたいあたしが圭のこと心配するわけないじゃん』



『あぁ、だよな』







圭はそう言ったあたしを見ながら、笑顔ではにかんでいた。






あれ…?


何?


この…不思議な胸騒ぎ。