『あんまり調子乗ってたらシメちゃおっかな』 そしてたくさんの声が重なる方へ目を向けた時… そう言いながらフッと笑った彼女と思わずあたしは目が合った。 岩本…ゆりあ。 確か岩本さんは、圭と一年生から同じクラスだったはず。 『害虫は死ねばいいのに〜』 『はははっ』 『害虫ってゴキブリみたいな?』 『ゴキブリよりキモいじゃん』 教室に響き渡る笑い声。 思わず遥と目が合って、あたし達は言葉を交わさないまま黙って席に座った。