『なぁお前さぁ。なんかあった?』
『えっ?な、なにが?』
あたしがそんなことを考えてた時に、圭が急にそんなことを言ってきたもんだから、正直かなり動揺してた。
『う〜ん。なんつったらいいのか難しいけど。なんか最近の静変じゃね?』
圭は―――
あたしの変化に気付いてる。
その変化が何なのかまでは…きっと気付いてはいないんだけど。
『そうかな?普通じゃん』
平静を装って、あたしはそう答えた。
『いいや、明らかに静は変わった!』
『変わってないし』
『変わったよ!』
『変わってない!』
『だったらなんで』
『えっ?』
『いや…なんでもない』
『なに?』
『だからなんでもないって』
圭はそう言うと、はしゃいでいた波打際から一人で浜辺へと歩いていった。



