「つーか、もう…絶対離さねぇから」
圭の声が、耳元で響く。
あたし達は、まだ子供で。
まだまだ幼くて。
夢を見ているのかもしれない。
でもね、
大人になっても
何年経ったとしても
決して変わらないものがあるような気がするんだ。
圭がいるだけで、それだけでいい。
圭がいるだけで、それだけが全て。
「…っ……うっ…」
もう二度と、離れたくない。
もう二度と、自分に嘘はつきたくない。
「ふたりでいたら、何でも乗り越えられる。だから…もう何も心配すんな」
「…っ……」
「返事は?」
「……んっ……うんっ…」
あたしがそう言うと、圭はまた…
力いっぱいあたしを抱きしめた。



