『今日は遠方からも、わざわざ足を運んでいただいてありがとうございました。まだ終わったわけではないですが、ひとまずゆっくり、食事をしてください』
火葬する間は、火葬場にずっといるわけではなくて。
一度、会館の方へと戻り、おじいちゃんの軽い挨拶のあと、親族達で用意されていた昼食を会食した。
そして、昼食を終えると、またバスへと乗り込み……
あの火葬場へと向かった。
そして火葬場へ着くと、誘導された場所へ、それぞれがゆっくりと歩いていく。
あたしはそんなみんなの一番後ろで…
なんだか足がすくんで動けなくなった。
一体、どんな姿になってるんだろう?
そう想像しても、全く想像もできなくて。
ただお母さんの体が消えてなくなってしまってる事実に、ちゃんと向き合えるのかが分からなかった。



