『もうここで、本当にお別れだからね』
火葬場へ着くと、おばあちゃんのそんな言葉に、ここがお母さんとの本当のお別れの場所なんだと改めて感じさせられていく。
そして火葬場に柩が運ばれていく光景を見ていると………
また涙が溢れてきて。
まだ中にお母さんが眠ってるのに……
そう思うと息ができないくらい苦しくなった。
でも、無情にも火葬場のスタッフの手によって柩は運ばれていき。
その直後、
ゴォーーッという音が……
鳴り響くように聞こえてきたんだ。
お母さんが………
この世界から、本当に消えていく。
魂だけじゃなく、体まで…消えてなくなっていく。
『やだっ……やだよ……』
そんなことを言っても、もう待ってはくれない。
あたし達は……
お母さんが焼かれるのを、黙って待っているしかなかった。



