『静菜、線香番ありがとう。もう親族用の控室に布団を敷いてもらってるからそこで朝まで休んでなさい』






その時後ろからおばあちゃんの声がして。






『うん、分かった』






あたしは振り向かないままそう答えた。





泣いてる顔は……


見られたくない。






なんであんたが泣くんだって……思われるかもしれない、何故かあたしはそう思ってしまってたから。






『静菜ちゃん代わるよ』






そして、親戚の叔父さんがそう言って会場に入ってきたから……


『すいません、よろしくお願いします』


そう言ってあたしは会場から出ていった。