『私ね、大倉くんのこと好きだったけど。静菜のことも大好きだからさ』 凜はそう言うと、また背中を向けて歩きだしていく。 『凜!』 『んー?』 『あたしもね。凜のこと…大好きだから。ほんとにね、大好きだから』 『アハハッ。分かってるよぉ』 『だからちゃんとね、全部話そうと思ってるから』 『うん…』 凜は――― やっぱりあたしの親友だった。 壊れたと思っていた友情は…… なんにも…壊れてなかったんだ。