そして翌朝―――
目を覚ますと、それはいつもと変わらない朝で。
一瞬、夢を見ていたんじゃないかと思ったぐらい、いつもと何ひとつ変わらない朝だった。
『今日は7時から通夜があるから4時には会館に行かなきゃいけないから』
でも……
やっぱりこれは夢ではなくて。
そんなおばあちゃんの言葉に、現実へと引き戻されていく。
通夜や葬儀。
それすらも初めてだったあたし。
だけど子供だったあたしは……
結局おじいちゃんやおばあちゃんに頼りっぱなしで。
ほとんどのことを、おばあちゃん達が一手に引き受けてくれていた。



