お父さんは、一度は納得して離婚届けに判を押して。
お母さんに毎月あたしの養育費を払っているけど。
あたし達が住んでいたこの家で、お母さんとあたしがいつ戻ってきてもいいようにと…
あたし達のことをずっと一人で待っているんだと聞かされた。
『それは貴ちゃんにも伝えてるみたいだから…もし貴ちゃんにやり直す気があるなら……いつか戻ってくれたらいいなぁって。勝手だけど私達はそう思ってるんだけどね』
おばさんはそう言って、悲しそうに微笑んだ。
『そうなんだ……』
お父さんはここで……
あたし達をずっと。
ずっと待ってくれてるんだね。



