『静?どした?』


『えっ?あぁ、えっ?何でもないよ!』


『そうか?じゃ、ちょっと俺チケット買ってくるから待ってて』


『あ、じゃあ待って、お金』


『いーよ!んなもん。とりあえず待ってろ』






圭はそう言うと、一人でチケット売り場の窓口へと歩いていった。







あの日……



もしあたし達家族が白馬に行っていなかったら。





どんな今が待っていたんだろう?





お父さんと圭のお母さんに、あんなことがなければ…



あたしはずっと変わらず…


当たり前のように、圭の隣で幼なじみでいられたのかな?