『静!』
でも―――
日曜日、あたしは出かけたんだ。
大好きな圭に…会うために。
『ごめん!ちょっと待っただろ?』
先に待ち合わせ場所に着いていたあたしに、圭は両手を合わせて謝っていた。
『うん!遅い!』
『ごめんごめん』
『うそ、あたしも今来たとこだし』
あたしがそう言うと、圭はハハッと笑ってあたしの右手をそっと掴んだ。
『よし、行くかっ』
当たり前のように、圭はあたしの手を優しく握り…
ゆっくりと歩き出す。
ずっと消えなかったはずの罪悪感が……
この手の温もりが消していく。
やっぱりあたしは…
圭が好き。
好きなんだ。