『ごめんね……朝からこんなことで泣きついて。ほんと情けないよ…』
ようやく顔を上げた凜は、そう言って悲しげにあたしを見つめて無理して笑った。
凜……
本当に圭のこと好きだったんだね。
真っ赤に泣き腫らした目。
きっと昨日も泣いたに違いない。
あたし……バカだよね。
一人で浮かれて凜の気持ちも考えずに……
最低な友達だよね……。
そう思った瞬間、なんだか情けなくて…じんわりと涙が浮かんできた。
できることなら……
同じ人を好きになんてなりたくなかった。
ごめんね凜。
ごめんね……
『静菜!静菜までそんな顔しないでよぉ。私、もう大丈夫だからさ。ね!』
凜があたしを見つめて笑顔でそう言った。
ねぇ凜?
本当のことが言えなくて……
ごめんなさい。
傷つけて……ごめんね。



